2.高野山町石道 金剛界ルート

真言密教の教えを表した両界曼荼羅のうち、金剛界の仏を表す梵字(サンスクリット語)が刻まれた町石が1町(訳109m)ごとに並ぶ。高野山を代表する景勝地である奥の院は、環境省の「かおり風景100選」や特別母樹林にも指定されており、目通り1m、高さ50mを超える大杉が林立する様は圧巻。また、夏でも心地よい風がわたり、凛とした雰囲気が漂う。

このルートは根本大塔から奥の院御廟まで。根本大塔から一の橋までは高野町の街中を歩きながら各寺院の歴史ある軒先や庭園などを垣間見つつ歩ける。一の橋から御廟までは「奥の院参道」を歩きつつ、両脇に佇む大小20万基ともいわれる大名供養塔や遠い昔に参拝者が参道沿いに植えていったと言われる杉の巨木、そこにひそかに息づく苔や小さな植物たちにも目を向けながらゆっくり時の流れを楽しみつつ歩きたい。