高野山へと登る近世の主要道であり歴史の道。高野七口のうち、唯一女人堂(女性のための参篭所)が残る。景勝地紅葉谷渓谷の新緑やヤマザクラ、紅葉が楽しめるとともに、夏でも杉・ヒノキ林の緑陰に包まれ、快適な山歩きができる。
南海高野線極楽橋をスタートとして、高野山駅までのケーブル区間を歩いて登ることができる。不動坂ルートは現在「新」「旧」があり、「旧不動坂」がもともとの古道を2012年に復元したもの。「新不動坂」は舗装された坂道。旧不動坂は前半急な坂道が続き、「いろは坂」「四十八曲がり」などと呼ばれるつづら折りが続く。清不動堂位からは緩やかになり、周りの景色も楽しみつつ歩ける。新旧は清不動で合流し、そのあとまた少し分かれ女人堂へと至る。鬱蒼とした山道を登るため見晴らしはあまり望めないが、昔の参詣者に思いを馳せながらのんびり楽しめる緑濃い山道のルート。